老年看護での看護師の役割

老年看護という言葉を聞いたことはあるでしょうか。老年看護とは、高齢者がどのように考えてどのような行動をしたいか、人生を送っていきたいかなどを踏まえ、社会とのつながりを保ちつつその人らしく人生をまっとうできるよう支援することです。

看護師の役割としては、前述の通りその人らしい生活を送るサポートすることが挙げられます。病気やケガの看護だけでなく、それ以上にどうすれば高齢者がその人らしい生活を送れるかを考えることが重要です。

高齢になると、治らない病気を抱える人も増えてくるでしょう。そこで看護師は高齢者とどのように向き合い、前向きに人生を送れるようになるかなどを一緒に考えていくことが欠かせません。

自由に身体が動かなくなったり、食事がとれなくなったりする患者も珍しくありません。そのためにネガティブな気持ちのまま人生を送るのではなく、自分の身体と上手に付き合いながら生活していくための助言をしましょう。

もちろん、自分の考えを押し付けるわけではありません。患者の話にしっかりと耳を傾け、いつも前向きに生活できるような言葉をかけるのです。

日本では高齢化が進み、思うように身体が動かなくなってから最期の時を迎えるまでの期間が長くなっています。そんな時にそばに寄り添ってくれる人がいれば安心ですし、幸せなはずです。家族だとつい厳しい言葉をかけがちですが、看護師としていつも一番の味方でいることを心がけておきましょう。